ようやく、コラム第3回です。 前回は、コーヒーと健康という題目の元で、コーヒーの効能の解説を行いました。 で、今回は、そのコーヒーの効能にまつわる誤解されやすい題目を選びたいと思います。
さて、皆さんはどのような時にコーヒーを飲まれるのでしょうか? 中には、ダイエットや癌の予防のような薬用効果を望んで飲まれている方も見えると思います。 が、大概は、食後のコーヒーか眠気覚ましのコーヒーが多いことと思います。 ここで、筆者が最もなんでやねんと突っ込みたくなるのが、眠気覚ましのコーヒーです。 彼(女)らは、深煎りのホットコーヒーに栄養補給にミルクと砂糖をたっぷり入れて飲んでいるのです。 さて、このコーヒーは眠気覚ましに効果があるのでしょうか?
[答え]ウィスキーやブランデーなどをいれたコーヒーで酔っ払うよりも効果が有る。
前回述べたとおり、コーヒーの眠気覚ましの成分は香りとカフェインです。 その中で、カフェインは熱によって破壊される成分であり、深煎りのコーヒーほどカフェインは含まれていません。 その上、眠気覚ましとなるコーヒーの高い香りも、深煎りのコーヒーでは少なくなっています。 つまり、深入りでないコーヒーを飲んだほうが、効果が高いのです。
また、栄養補給という名のミルクと砂糖にも問題があります。 寝起きの朝食であれば、マグカップたっぷりのカフェオレは効果があります。 睡眠時の脱水症状回復の水分の補給、コーヒーの香りとカフェインによる眠気覚まし、朝食前に急激に胃に負担をかけないならしとなるミルク(と砂糖)は理にかなっています。 ただし、疲労時における場合は逆になります。 結局の所、これらは胃の消化活動を始めさせてしまうため、当然眠くなってしまうのです。 つまり、疲労時に疲労感を漂わせ、眠気を誘発させているのです。 また、ホットコーヒーは結果的に体を温め、眠気の誘発にもなります。
しかし、実際に眠気が覚めたという意固地な経験者はかなり多いです。 では、彼(女)らはなぜ、そのような体験をしたのでしょうか? 答えは、コーヒーを取ったからではなく、飲み物を摂取したリフレッシュをしたからなのです。 人間の体の構造は不思議なもので、五感を使った気分転換は疲労回復に意外と効果があるのです。 例えば、温かい部屋から急に冷たい所に出たり、飲み物を読んだり、顔や手を洗ったり、音楽を聴いたり...、これらはすべて五感を使うという点では同じです。 そして、皆さんはきっと無意識の内に、これらの動作によって眠気覚ましをしているはずです。
以上より、深煎りのホットコーヒーをたっぷりのミルクと砂糖とともに飲んでも、甘〜いホットミルクココアと似たり寄ったりという訳です。
本当に眠気覚ましをしたい場合には次のようなコーヒーを飲んで見てください。 きっと、今までとは違った効果が現れます。
まず、始めの項目は、覚醒作用を持つコーヒーの香りとカフェイン含有量が多い組み合わせとなります。 つまり、眠気覚まし効果の最も高いコーヒーを選択するということです。
先ほど述べたように、五感に刺激を与えると人間は覚醒します。 そこで、寒いときにはホットで、暑いときにはアイスでいれるとこの効果が一層大きくなるという訳です。
また、濃い目に入れると味覚への刺激が強まり、覚醒効果が高まります。 薄いコーヒーを大量に摂取すると、満腹感からの眠気を誘発してしまうため、少量でも効果があるための一工夫でもあります。
いれたら早めに飲むのは2つの理由があります。 ホットコーヒーの場合、熱によって徐々にコーヒーの香りを揮発させてしまいます。 従って、冷めた元ホットコーヒーには、覚醒効果の有るコーヒーの芳ばしい香りが少なく、効果が半減してしまいます。 対してアイスの場合には、氷が入っている場合には、薄くなってしまうことです。 また、両者との前の項の効果が無くなってしまっています。
最後に、ブラックで飲むのは、効率的にカフェインを摂取するのが最大の目的です。 ここにミルクを入れて胃に膜を作ると吸収率が落ちでしまうのです。
結論としては、その辺で売っている美味しい深煎りでないコーヒー豆を購入し、贅沢にいれて、いれたて美味しく頂けば良いだけのことです。 疲れている自分へのご褒美のつもりでたっぷりとコーヒー豆を使いましょう。
以上、コラム第3回を終わります。