コーヒーの生豆を用意したら、焙煎に移る前によく生豆を見て下さい。 大きさや形はバラバラで、砕けた豆の破片やヒビの入った豆も見えます。 良く見ると豆に虫食いの跡や穴が見付かり、色が褐色に変色した豆も見付かるはずです。 これらが生豆の状態で見つかる不良豆達です。
こんな豆まで一緒に火で煎っては、均一な煎りあがり状態にならないことはお分かりのことでしょう。 実際には、さらに味・香りに悪影響まで及ぼしているのです。 従って、ハンドピックは必須と言えます。
この作業を行うと、筆者の経験上、およそ生豆の10%〜30%程度は取り除かれてしまいます。 水洗式のコーヒー豆は不良豆の混入率が低く、非水洗式の豆は不良豆混入率は高いという傾向もあります。 特に、非水洗式の豆の場合、木片や小石まで入っている可能性があるので、より注意が必要です。 また、本格的な喫茶店などでは、マスターがトレイの中に豆を並べて、あれこれとハンドピックの作業をしている姿を見せてくれる所もあります。
では、生豆のハンドピックで取り除くべき不良豆の主なものを以下に述べます。
他にも、収穫して脱穀していないまま乾燥したドライチェリーや、木片、小石などが混入している場合があります。 最悪の場合、釘が入っている場合まであります。(筆者は実際に経験済み)
また、中には、上記の複合状態の不良豆も良く見つかります。 例えば、未成熟な死豆や、虫食い穴の開いた割れ豆などです。 いずれにしろ、ハンドピックで取り除いてやる必要があります。
では、実際のハンドピックの仕方に移ります。 生豆のハンドピックで見るべき点は、以下の3点になります。
基本的には、いずれか項目で怪しいと思ったら、取り合えず取り除く習慣を付けて行くことです。