サイフォンコーヒー

サイフォン

サイフォンは真空濾過方式とも呼ばれる抽出法で、効果的な演出もでき、部屋のインテリアにもなる優れものです。 サイフォンの原理は下部のフラスコを加熱する事によりフラスコ内の空気を膨張されてお湯を押し上げ、上部のロート内で粉とお湯が交わり抽出されます。 加熱を止めると準真空状態の気体が収縮して、上部のロートから濾過器を通して、抽出されたコーヒーを吸い込みます。

サイフォンの原理
加熱 加熱停止 自然冷却

サイフォンは、上部のロート、下部のフラスコ、その間に入る濾過器、加熱を行うアルコールランプ、ロートを立たせて固定できる蓋、コーヒー豆を計量しロートに上がったコーヒーの攪拌を行うスプーンの計6つの部品からなります。

サイフォン器材一式
組み立て時分解時

サイフォンコーヒーは、基本的にはお湯がロートに上がってコーヒーとなり、下に降りてくるという流れです。 この一連の流れを把握して置いて下さい。

サイフォンの抽出の流れ

では、サイフォンの準備を始めます。 まず、ロートに濾過器を取り付けます。 濾過器の下部からのびる鎖を引っ張り、ロートの下部に鎖の鍵爪部分を引っかけます。

濾過器を取り付けたロートは、蓋に立てて固定しておきます。

そこにコーヒーの粉を入れて、スプーンで平らに均しておきます。

これらと平行して、フラスコでお湯を暖めます。 ただ、アルコールランプの火力は意外と弱いので、やかんで暖めたお湯をフラスコで沸騰させるのが良いでしょう。

フラスコのお湯が沸騰するまでは、わずかな風にも注意しましょう。 この微風で炎が揺れて、ぜんぜんお湯が沸いてくれない事もあります。 フラスコの底から五円玉の穴くらいの泡が湧き出してきたらOKです。

フラスコにコーヒー豆をセットしたロートを差し込みます。 この時、しっかりと差し込んで置かないと、隙間から膨張した空気が抜けてしまい、アルコールランプのアルコールが無くなるまでお湯を沸かし続ける事になってしまいます。

ロートをセットしてしばらくすると、フラスコからロートにお湯が上がって来ます。 上がってきたお湯の量が、コーヒーの粉全体が浸る位になったら、スプーンで下来る押さえて全体をお湯になじませてやります。

上から見た姿横から見た姿

ロートには、どんどんお湯が上がって来ます。 ロートの半ばまでお湯が上がってきたら、スプーンで良く混ぜます。 サイフォンコーヒーでは、コーヒーの粉がお湯に浸っている時間と、スプーンで混ぜる回数によって抽出の濃さが決まります。

ロートの一番上まで上がってきたら、スプーンで良く混ぜます。 この状態のまま30秒位コーヒーの粉をお湯に浸して、コーヒーの抽出を行います。

上から見た姿横から見た姿

抽出を終えたらアルコールランプを外して、炎を消します。 アルコールランプは、アルコールランプの蓋をかぶせれば消えてくれます。 フラスコの加熱を止めると、ロートからコーヒーが降りてきます。

ロートからフラスコにコーヒーが降りてくる

コーヒーがフラスコに降りたら、抽出完了です。 ロートを外してサイフォンコーヒーを楽しんで下さい。

コーヒーを楽しんだ後は、後片付けです。 サイフォンの後片付けで特に注意して欲しいのは、濾過器の片付けです。 濾過器の布がコーヒーの脂分を含んでいるため、そのままにしておくと酸化してしまいます。 これを避けるのに、冷水に浸して保存する、煮沸して脂成分を煮出すという2通りの方法があります。 前者は、水の入った容器に濾過器を入れて冷蔵庫で保管すれば良いです。 後者は、お湯と一緒に鍋で煮れば良いです。

お湯で煮出す場合